個人再生のデメリット

「100万以上の借金がある人は個人再生がイイって聞いたけど、本当?」
「個人再生ってメリットばっかり書いてあるサイトが多いけど、デメリットってないの?」

個人再生は「借金を元金から大幅に減らす事が出来る」ため、元々の借りたお金の金額が大きくなりすぎてしまった人に適している方法です。

また、自己破産と違って家や車などの財産を手放さなくても良いので、「任意整理ではそこまで減額出来ないから厳しいけど、自己破産はちょっと…」という方が選んでいます。

言葉で聞くと、任意整理と自己破産の良い所取り…というイメージがありますが、気になるのはデメリットですよね。

個人再生を行う事で考えられるデメリットについてをまとめていますので、手続きを検討している方はしっかりチェックしていきましょう。

★個人再生を行う上で考えられるデメリットについて
考えられるデメリットは何か、分かりやすく解説していきますので、一緒に「個人再生のデメリット」についてみていきましょう。

●ブラックリストに掲載される
個人再生を含む、借金問題を解決する為の「債務整理」を行うと、ブラックリストに載ってしまいます。

詳しく言うと「ブラックリスト」というものは実際には存在しないものにはなりますが、「信用情報機関に金融事故情報を一定期間掲載されてしまう」という事を、通称「ブラックリスト」と呼んでいるのです。

※信用情報機関とは、お金に関するあなたの情報をまとめている機関です。カード会社(クレジットカード会社・消費者金融・銀行)などは必ず加盟しています。
申し込み回数や日時だけではなく、延滞情報などについても掲載されているので、この情報を元に「この人にお金を貸しても良いのかどうか」を判断しています。
この信用情報機関に「個人再生を行った」という情報が掲載されると、「事故情報」として掲載される事になり、情報が消えない限り新たな借り入れやクレジットカードの作成が出来なくなります。

最近では、携帯電話の機種代金を分割で購入する人も増えていますが、これもローンの一種なので、個人再生をした後は情報が消えるまで携帯機種の分割購入は出来なくなります。
一括購入か0円の機種を選ぶか、または携帯会社によっては新たな契約すら出来ない可能性もあります。

また、クレジットカード払いが出来なくなるので、これまでカードで支払ってきた家賃や光熱費、携帯代などは全て現金で支払わなければなりません。

任意整理の場合は掲載されている期間はおよそ5年と言われていますが、個人再生の場合は5年~10年掲載されると言われています。

●官報に掲載される
官報とは、国が発行している情報誌のようなものです。一般の人や企業が見る事はありませんが、この官報に個人再生を行ったという情報が掲載されてしまいます。

一般的には出回っていないものになるので、勤め先が官報を定期的に確認していない限り、友人や会社に個人再生を行ったという事実が知られる可能性は低いでしょう。

ですが、お金を扱う企業や信用第一を売りにしている企業だと、定期的にチェックしている可能性があるので、個人再生を行う前に勤務先が官報をチェックしているかどうか、確認しておいた方が良いでしょう。

●手続きが面倒
個人再生は自己破産と同じく、裁判所を通した手続きになります。

任意整理の場合は裁判所を通さず、弁護士に委任します。弁護士が代理人としてカード会社と今後の支払いについて和解策を話し合ってくれますし、提出する書類も少ないので手間はそこまでありませんが、個人再生は裁判所を通しての手続きになりますし、提出しなければいけない書類などが結構多いです。

また、個人再生は手続きを行う管轄の裁判所によって多少手順などは異なりますが、「返済計画に無理がないか」を確認する為、一定期間「積み立てトレーニング」というものを行う場合があります。

積み立てトレーニングは決められた返済プランを無理なく実行出来るかのシミュレーションのようなもので、一定期間決められた口座に決められた額を返済していく、というものです。

およその期間は原則として6か月と言われていますが、この間に1度でも支払いが遅れたりすると、その返済プランは無理があると判断されてしまうので、個人再生の手続きを認めて貰えません。

その他、手続きを行うにあたって弁護士だけではなく、個人再生委員との面談などもあり、実際に手続きが終わるまで結構な時間がかかってしまいます。
その期間はおよそ1年以上と言われていますので、お仕事をされている方は平行して面談やシミュレーションを行う必要があります。

●個人再生が出来ない場合もある
個人再生は、借りた金額に応じて減額した後、返済プランで決めた額を原則3年で完済する方法です。

その為、毎月安定した収入がある事が条件となるので、無職の方や月々の収入が極端に少なく、返済が難しいと思われる方は手続きが出来ません。

①継続的な収入がない場合
収入がない場合は、自己破産での手続きに変更した方が良いでしょう。
アルバイトや派遣社員で転職を繰り返していたり、障害年金などでの受給の場合は、「安定した収入」とみられませんので、こちらも自己破産を視野に入れた手続きが有効です。

※個人再生には2種類あり、方法にもよりますが、アルバイトでも勤続年数が長く、月々収入がきちんとある場合は認められる可能性も高いです。
また、年金受給の場合でも、場合にもよりますが継続的な収入と認められる事もあり、個人事業主などの場合は「3か月に1回の割合で返済プランに沿った返済が出来る」事が認められる収入があれば可能です。
収入の原則については、弁護士や司法書士に確認し、自分は安定した収入を得られているかどうかを判断してもらうと安心です。

②借金の総額が5000万円以上または法人での借金の場合
借りている金額が5000万円以上や、借金が個人のものではない場合は、個人再生での手続きではなく「民事再生」での手続きとなります。

※個人再生では持ち家や車などの財産を手放さずに手続きを行えますが、住宅ローンや車のローンは借金総額には含まれません。
ただし、持ち家を手放す方向での手続きの場合、抵当権を使用した後の残った残債は借金総額に含まれてしまいます。
その為、持ち家のローンも合わせると、総額で5000万円以上になってしまう場合もありますので、持ち家がある場合は個人再生では住宅を手放さない方向で手続きを行う方が多いです。
もし住宅を手放す方向で手続きを考えている場合は、自己破産の方が得策でしょう。

③カード会社からの半数以上の反対がない事
個人再生は「小規模個人再生」と「給与所得者再生」の2つに分ける事が出来ますが、小規模個人再生の場合は「カード会社の半数以上の反対が無い事」が条件となっています。

例えば6社からお金を借りていた場合、4社がこの手続きに反対すれば個人再生を受ける事は出来ません。

ですが、個人再生のもう一つの方法である「給与所得者再生」については、カード会社の賛成・反対がなくても手続きを進める事が出来ます。

※基本的には反対するカード会社は少ないと言われていますが、その理由としては【個人再生を反対して手続きが出来なかったら、自己破産をする可能性が高い】為です。
自己破産は借金を無くす事が出来る手続きになるので、少しでも貸したお金を回収出来る個人再生の方が、カード会社にとっては損をしない方法になる為です。
その為、「カード会社からの反対票」については、そこまで心配する必要はないでしょう。

④過去7年以内に自己破産や個人再生での手続きを行っていない(給与所得再生のみ)
給与所得再生とは、サラリーマンなど安定した収入が継続して見込まれる職業に就いている方が選べる方法です。基本的には個人再生と同じ手続きになりますが、一つ違うのが【過去7年の間に自己破産や個人再生での手続きを行っていない】という事です。

この方法で手続きを行う場合、【過去7年以内に自己破産や個人再生の手続きを行い、それが可決されている】場合は行えません。

7年の間で自己破産や個人再生を行い、その手続きが可決されている場合は、7年以上経過しなければ手続き自体が出来ませんが、小規模個人再生であれば特にこの制限はありません。

以上が【個人再生が出来ない場合】においてのシチュエーションになります。
一番はやはり「継続的な収入があるかどうか」がポイントでしょう。
個人再生では借金の総額をグッと減らす事が出来ますが、残った借金を月々返済していかなければなりませんので、「安定した収入」がある事が前提となります。

正社員として働いている場合は問題ないですが、転職を繰り返している場合だと、継続的な収入と判断されない可能性も出てきます。

逆にアルバイトでも毎月決まった額の十分な収入があり、勤続年数が長い場合は認められる可能性も高いです。

また、個人再生には【給与所得再生】と【個人再生】の2つの方法がありますが、給与所得再生で手続きを行う場合、過去7年の間に【個人再生や自己破産】などを受け、可決されている場合は受けられませんので、こちらも注意して下さい。

もしあなたが【個人再生が出来ない場合】に当てはまる場合は、まずは専門家に相談しつつ、自己破産も視野に入れておいた方が良いでしょう。

★個人再生のデメリット~まとめ~
ここまで【個人再生のデメリット】についてお伝えしてきましたが、参考になりましたでしょうか?以下が個人再生手続き時に考えられるデメリットのまとめです。

■個人再生のデメリット
・ブラックリストに載る(ローンや新規クレジットカード作成などが不可になる)
・官報に掲載される
・裁判所を通す為手続きが面倒
・手続きに時間がかかる(申請~可決まで1年以上かかる)
・手続きが出来ない場合もある
・定職に就いてない場合は手続きの申請が不可